タイヤ技術のすごさ〜トレッドゴムが剥離しても帰ってこられるのがすごい!

2024.05.10

僕が出場しているロードスター・マスターズの車両規定は、ロードスター・パーティレースに準じている。タイヤはブリヂストン製POTENZA Adrenalin RE004が指定、サスペンションも指定で足がやわらかく、コーナーでけっこうロールする。にもかかわらずキャンバーの上限値がフロント-2.0°、リア-3.0°以内なので、タイヤのショルダーが路面に強く当たって、とくに前輪はこの部分がどんどん減ってしまう。

通常のタイヤは新品で走るほうが好タイムが出るのだが、パーティーレース仕様のロードスターNR-Aの場合、その方程式は当てはまらない。足まわりとタイヤの関係性から、減った方がいいタイムをマークすることができるのだ。

このため上級者はタイヤとホイールのセットを何セットも持っていて、まず左側のフロントタイヤがダメになっていく状況の中で、よい減り方をしているタイヤをうまく組み合わせて使っている。

僕は3セットのホイールを持っているのだがホイールの種類がばらばらなので、減っていないタイヤ同士を組み合わせているとつじつまが合わなくなる。前後だけでなく左右も別々のホイールなんてこともざらで、それだと重量が違うのでよろしくない。そうは思うけど仕方ない。前後で違う分には問題はないが、左右で違うと、とくに前輪だとABSの効き方が変化するような気がして気持ち悪いけどね。どうにかこうにかやりくりしながら使っている。

とは言え、ショルダーが減ってしまったフロントタイヤをトラクションがかかるリア側で使うのはタイム的によくないと思うので、それだけはしないことにしている。

まあ、やっぱり他の選手のように、軽量ホイールを3セット以上所有するのが理想だろう。

どこまで使うか・・・剥離するまででしょ!

ロードスター・パーティレースのレギュレーションでタイヤの溝の深さが予選開始前に4mm以上、レース終了後も1.6mm以上あることが義務づけられているが、僕はもったいないので、練習走行で最後まで使い切ってしまう。

筑波サーキットは右コーナーが多いので、先日の練習走行時も左フロントタイヤのショルダーのゴムが剥がれてしまった。タイヤのショルダーが剥離すると走行タイムが落ちるので、いつも剥がれるぎりぎり前に交換しようとしているが、「まだもう一回くらい大丈夫かな」と思っていると、剥離する。

でも心配することはない。何度も剥離させてきたが、その状態で家まで帰ってきて大丈夫だったから。走行タイムは落ちるけど、家まで帰ってこられるからタイヤの技術ってすごいね。(あくまでも個人的見解です。よい子はマネしないでね)

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